2010年 10月 01日
上村松園展@竹橋_国立近代美術館へ |
只今 後期の展示中。
前期は見逃しました。
友人より「あまり作品の入れ替えは無い」と教えてもらっていたので、『焔』も捨てがたいが、『序の舞』見たさに後期を待って参りました。
「珠玉の決定版」と銘打たれていた通り、見応えたっぷりでした。
来場者は松園ファンばかりのようで、週末ですが混んでいませんでした。
空いていたので、近寄って緻密な筆を観、離れて座敷で眺める良さのかけらも味わえ、良かったです。
年齢を追うかたちで展示されており、観やすかったです。
とにかく、うっとり(*^m^*)
若かりし頃の作品は、早くも立派に完成された作品の数々、着物や帯、中着下着襦袢や半襟、しごきや紐に至るまで
繊細に美しい柄で彩られていて、感嘆せずにはいられませんでした。
晩年の清らかな美人画には、いつ観てもさあっと心洗われるような気分がします。
正直なところ、晩年の作品にここまで浅葱色の衣ばかり描いているとは予想外でした。
けれど、それが「完成形」なのでしょうね。
竹橋へ向かうにあたって、宮尾登美子著『序の舞』も目を通しました。
そこには、私の知らない女流画家の本人しか知り得ないようなスキャンダラスな情念が書かれており驚きました。
けれど、竹橋で美人画を観たら、そんな小説はすぐに吹き飛んでしまいました。
小説『序の舞』は決して伝記ではなくあくまでも創作された小説であって、
絵は芯のしっかりとした古き佳き日本女性たちでありました。
もちろん、松園自身による随筆にあるエピソード(事実)をならっていますが。
同時に現近代美術の一般展示も観ました。
現代美術は疎くて、???な作品も多かったですねぇ。
伊藤深水や鏑木清方の作品もありましたょ。
by piccolo0331
| 2010-10-01 22:20