2012年 03月 02日
紅先笄(美容室やまと)にて 日本髪(おしどり)を地髪結い |
京都祇園の髪結いさん 美容室やまと(紅先笄)(日本髪資料館)さんが2012年2月末日をもって閉店されるとのニュースを知り、
髪結いしてもらいに訪れました。
変身体験は予約時に満員御礼でした。
髪結いだけ、着付けも撮影も無し、という条件です。
最初で最後です。
美容室やまと(紅先笄)(日本髪資料館)サイト
「日本髪の世界」
http://www6.ocn.ne.jp/~yamato93/
予約時間よりもずっと早くにお店に入り、呼ばれるまで日本髪資料館で鬘や髪飾りなどの展示物やビデオ、写真を拝見しつつ待ちます。
閉館間近、盛況。
私を担当してくださったのは石原先生ではなく、女性の髪結いさんでした。
(先生の体調が案じられます)
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私からは三つの条件を出しました。
一、明日歌舞伎見物に日本髪で訪れたい
一、地髪結いは何度か目、という初心者である
一、東京へ日本髪で帰りたい、できれば週末金曜日から日曜日の三日保たせたい
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先ず、髪型を決めます。
着る衣装、本人の希望、容姿に合う髪型とのことでした。
雨がかなり強く、選択肢はポリしかない、とポリの洗える小紋で参りましたので、「紋付限定の髪型」以外から選びました。
着物は御所解紋様でしたので、「若い髪形も、年増の髪型もOK」とのことですが、
「あなたは小柄で可愛らしい雰囲気だから、そして京都ならではの京風の華やかな高さのある髪型にしましょう!」と。
「おしどり」「菊重ね」「結い綿(のアレンジ)」などなど、案内紹介されるのは、おぼこい十代の娘の髪型ばかり(笑)
髪結いさんに気持ちよく結って頂く為に、お勧めでお任せしました。
髪結いさんのイチオシのお勧めの「鴛鴦(おしどり)(雄)」
私自身おしどりは初めてですし、ベースの島田髷に興味があったので、ワクワク。
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髪結いがはじまりました。
はじめての客だったからか?鮮やかな手さばきで結い上げながら、
親切に日本髪について色々教えてくださいました。
かもじ類もその人その人に合わせてその場で調製。
・・・以下、サイト「日本髪の世界」の「結い方」をご覧下さいませ。
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さて、結いあがった「おしどり」、
「しっぽ」のような「橋の毛」がおしどりの冠のようで愛らしい髪型です。
すっかり嬉しくなりました。
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あれっ?と思ったこと、驚いたこと、などなど
一、痛くなかった。
(もちろん以前にお世話になった別の髪結いさんでも痛く無かったです)
一、きちんと結い上げてあると、ほどくまで崩れなかったこと
4日でほどくのがもったいないくらい。
(京鬢は比較的崩れにくく、眠りやすい。過ごしやすい。直しやすい。)
(過去の他店さんよりきちんと結ってあった)
一、「高島田か!?」とつっこみたくなるほど高々と結い上げてあったこと。
高く結うと華やか。
(崩れにくくするために高く結ったのかも)
一、鬢蓑(びんみの)を使わないこと
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気になる料金ですが、提示された価格で追加オプション無し、レンタル料金コミコミ価格でしたので、良心価格でした。
東京では無い金額(安)。
かもじ類と簪櫛類の貸し出し料を含んだ金額、
日持ちの良さ、諸々を考慮すると、とっても良心的。
きっと需要と供給の関係でしょう。
東京の芸者さんはお若くとも鬘ですから、地髪結いの需要は僅かにあるかないか。
もう閉店、リピートできないのが残念。
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新日本髪ではない本式の日本髪を結うのは滅多にできないことです。
とても良い経験になりました。
さて、記念写真を撮ってもらいに移動ですーーー。とお店をあとにしました。
この日、紅先笄の変身体験のお客様を店内でご一緒しました。
どうやら、常連さん。
コスプレイヤーのオーラを放っていました。
アラフォーの私よりもずっとお姉さん。
随分わがままなお姫様な言動。
スタッフさん皆さん困惑。
コスプレイヤーの皆さんは節度を弁えてらっしゃるでしょうし、
こういう困ったお客様はごくわずかでしょう、
確かに、予約枠を押さえたお客様ですから卑屈になる必要は決してないのですが、・・・うーん・・・。
by piccolo0331
| 2012-03-02 21:02